アメリカ西部各州では、地元産の穀物や果物、農作物を原料としたユニークなクラフトビール、シードル(ハードサイダー)、各種スピリッツ造りが盛んです。
新興の蒸留所や醸造家たちがヨーロッパ伝統の製法を取り入れて新鮮な地場の原料から作るドリンクはどれも美味しくアメリカ国内外の顧客から高い評価を得ています。
特に有名なクラフトビールの種類には、アルコール度数が高くホップの苦みと甘みが効いたIPA、すっきりした飲みご心地とコクが特徴のアンバーエール、漆黒のポーター・ビールなどがあります。
ここ数年人気トレンドを生み出しているハードサイダーの原料は、この地域特産の洋梨や林檎ですが、パイナップルやハイビスカスといったトロピカルフレーバーのものもあり、地域の小売店舗には専用の棚が設置され見た目も美しく味も良いクラフトスピリッツ製品がずらりと並んでいます。
スピリッツ類には天然の氷河水から作られたウォッカ、プレミアムな穀物原料から作られたグレーンモルトウイスキー、フルーツ風味のブランデーなどもあります。
一方、美しい稜線を描く山々と壮大な太平洋の海がもたらす彩り豊かな自然環境の中で、世界中で育成されるワインブドウのほぼすべての品種が栽培可能であることから、多くのワイン生産者たちがこの地域で100種類以上の銘柄の卓越したワイン造りに成功しています。
葡萄以外では、この地域名産のベリー類、蜂蜜を原料としたワインなども作られています。